誰にも譲れないものがあると思う。
この夢が僕に取っては譲れないもの。
俳優として生きてゆく。
それが、格好いいからとかじゃなくて
ただ単に俳優としての人生を生きたい。
何でこんな風に思い始めたかはわからないけれど
それだけは、僕にとって一番大切で忘れては
いけないことだと思う。
役を生きる。
違う人生を生きるということは本当に素晴らしいことだと思う。
自分を表現して、そして他の人にも何かが与えられる仕事なんてそうそうない。でも、時々演技の奥深さに飲み込まれそうになることがある。
誰かの振りをしているんじゃなくて、誰かになってしまうこと。
それは、未知の体験でもあり、他の人の喜び、恐怖をも自分自身に
していかなければいけないのだから。
僕は正直日本で表舞台で演技をした回数はそんなにない。
それに、加えてハリウッドなんて昔の僕を見ていた人は
笑っているかもしれない。
でも、今まで僕がやってきたはすべて挑戦だと。
あの意味、僕の中でのテーマが「挑戦」なんだと思う。
今まで、いろいろな仕事に挑戦してきたりしたことは
僕にとって挑戦であって、知らなかった世界へ一歩足を踏み入れること。
あいつがハリウッドなんて
今頃友達の何人かが笑っているかもしれない。
それでもいい。
僕のこの挑戦を心から応援してくれてる人達がいる。
今すぐには、結果は出せないけれど必ず恩は返したい。
そして、早く一人前になりたい。
そうしたら次は僕が誰かを助ける番だ。
この地を一時離れないといけないかもしれない。
でも、今までここで学んできたこと、積み上げてきたことは絶対に忘れない。日本に一時帰国するということは、また新たな試練であるのかもしれない。次の目標は予定通り、この秋にこっちに戻ってくること。
一時帰国までの間あまり時間はないけれど
残りの時間、役者としてできる限りのことをやりたい。